コンチネンタルGT スピードエディション12は、輝かしいひとつの自動車の時代に終止符を打つモデルです。W12エンジンは、2003年に画期的なモデルとしてデビューした初代コンチネンタルGTに初めて搭載されました。それ以来、コンチネンタルGTとW12エンジンは、ベントレーの象徴であり続けてきました。W12エンジンは他のベントレーにも搭載されてきましたが、その物語はコンチネンタルGTとは切っても切り離せません。

史上最も成功した12気筒エンジンは、創業者W.O.ベントレーの「より優れた、より速い車を作るには、より強力なエンジンを作る必要がある」という哲学を貫きながら、ベントレーを今日の地位に押し上げることに大きく貢献してきました。現在でもベントレー モーターズは、この種のエンジンを製造する唯一の自動車メーカーであり続けています。

この車は、台数の面では限りがあるかもしれませんが、パワーについては無限と言っても過言ではないかもしれません。コンチネンタルGT スピードエディション12は、650bhp（659PS）の最高出力と900Nmの最大トルクを発生させる真に優れたエンジンを讃える車です。これは静止状態から時速60マイルまで、わずか3.5秒（0-100km/h加速は3.6秒）で達するのに十分なパワーです。また、エンジンのフルパワーが不要な状況では、6本のシリンダーが自動的に休止し、燃費を高めて排出ガスを削減する気筒休止機構も備えています。アクセルを強く踏み込めば、人間が瞬きする速度の10倍もの速さで眠っていた6本のシリンダーが再始動します。

BUILT FOR AN UNRIVALLED DRIVE

コンチネンタルGT スピードエディション12を運転することは、他のどんなグランドツアラーを運転することとも異なるパフォーマンスを体験することに他なりません。アダプティブAWD（全輪駆動）を備え、路面状況が良好ならば後輪駆動のスポーツカーのような爽快な走りを体感でき、路面が滑りやすくなればパワーの一部がフロントアクスルに配分され、AWDの確実なグリップを提供します。

AWS（全輪操舵）も採用されており、低速走行時には俊敏性が向上し、高速道路などでは安定した車線変更を実現します。アンチロールシステムのベントレーダイナミックライドは、巡航時の快適性を損なうことなく、コーナリング時の車両の安定性を高めます。トルクベクタリングは、ブレーキと電子制御式リミテッドスリップデフ（eLSD）の両方を通じて行われ、高速コーナリング時の操作性を高めます。

エグゾースシステムもドライブ時のスリルを考慮して設計されています。アダプティブバルブコントロールにより、コンフォートモードでは心地よいサウンドを奏でますが、スポーツモードで加速すると、W12エンジンが咆哮する恐るべきパワーを体験できます。まさにこのエンジンの歴史的な血統を想起させるにふさわしいサウンドです。

コンチネンタルGT スピードエディション12は、コンチネンタルGT スピードのアイコニックなラインをベースに、精巧に作り込まれたさまざまなディテールを備え、W12エンジンの生涯とベントレーの歴史におけるその役割を振り返ることができるようにデザインされています。

物語はドアハンドルを握る前から始まります。ドアミラー下部に取り付けられたLEDウェルカムランプが「Edition 12」ロゴを地面に投影して足元を照らし、フロントフェンダーにはキラリと輝く「Speed Edition 12」バッジが装着されています。シルバーのブレーキキャリパーが22インチ スピード専用ホイールのスポークから覗き、各ホイールの中央には、走行中でも「B」マークが直立したままになるセルフレベリングホイールバッジが採用されています。

ボンネットを開けると、今まさに命を吹き込まれて唸り声をあげそうな6.0リッターW12エンジンが鎮座し、この車が何を讃えているのかを明確に理解できるはずです。そのエンジン上部には、「Edition 12」ロゴと「1 of 120」というナンバリングが刻まれた記念プレートが装着されています。

ボディカラーは幅広い選択肢から選ぶことができ、特にオパライトはEdition 12だけで選べる特別なカラーです。美しい灰緑色に光が当たると、わずかな銅色の色彩が浮かび上がります。

最後の仕上げとして、すべての車には、本物のW12エンジンを製造する際に出た端材を用いて鋳造したW12エンジンのミニチュアモデルを、手作業で仕上げられたプレゼンテーションボックスに入れて贈られます。つまり、これは単なる自動車におけるラグジュアリーを意味するものではなく、優れたデザインと手作業で仕上げるクラフトマンシップのショーケースであり、ベントレーを象徴するエンジンと車の両方を讃えるものなのです。

車外から始まった物語は、車内のシートに身を沈めても続きます。イルミネーテッドアウタートレッドプレートが放つ柔らかな白色光から、「Edition 12」ロゴが刻まれたインナートレッドプレート、そして各シートに施された「Edition 12」ロゴの刺繍に至るまで、このモデルが持つ意味を見誤ることはまずありません。

フェイシアパネル、ウェストレールパネル、センターコンソールは、滑らかなグランドブラックのパネルで仕上げられ、無垢の真鍮から削り出されたオルガンストップコントロールの完璧な背景となっています。助手席側のフェイシアパネルには、「Speed Edition 12」ロゴと、エンジンの12本のシリンダーの点火順序を示す数字の列をメタルオーバーレイで表現しています。

シートとドアパネルには、手作業で仕上げられたプレシジョン・ダイヤモンド・キルティングが、シートには3色の糸が溶け合うようなオンブレステッチが施されています。レザーのカラースキームは、ベントレーのデザインチームがこのモデルのために厳選した5色からお選びいただけます。